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愛される音楽ホールのつくりかた:沖縄シュガーホールとコミュニティ

著者:中村透
出版社:水曜社
A5判並製 260頁
定価 2,835 円(本体 2,700 円 + 税5%)
2012年7月23日

住民、アーティスト、自治体が一体となり芸術文化にはたすホールのあり方を探る

1980年代から始まった公共文化施設建設ラッシュ。しかし行政主導や首長先導型による音楽ホールは、 設置当初から次のような問題要因があった。

1.地域の音楽文化の様態をとらえ、将来的な地域社会への文化構築を明確に描いていないこと。 2.ホールが主に西洋クラシック音楽を対象とした施設であること。 3.地域ホールでありながら地域の多様な音楽家や市民との協働における運営・実践の視点が乏しいこと。 4.中央からの音楽家を受け入れることが多く、人々が音楽サービスを受容するだけの消費者になりがちであること。

これらから生じる問題により、ホールが地域の音楽文化に貢献しているとは必ずしも言えない状況が続いている。

本書では沖縄県・佐敷町(現南城市)の歴史文献と、佐敷町文化センター・シュガーホールの内部資料、公演記録、 関係者の証言もとに事業の実態を分析し、ホール開館時の問題点とその解決のための手法や、住民、芸術家、運営者 との協働、そして今後の地方音楽ホールが地域にもたらす影響力を具体的に論じた実務家、研究者必携の書。

目次

はじめに
序章
第1章  佐敷町、そのコミュニティの歴史と文化
 第1節 佐敷町の歴史・文化の外観
 第2節 コミュニティの成立条件
 第3節 コミュニティの音楽文化環境
 第4節 コミュニティ文化施設の設置構想
第2章  シュガーホールの誕生と歩み
 第1節 音楽ホールの事業理念と運営方法の模索
 第2節 コミュニティ文化のための音楽ホールをめざして
第3章 地域の動態創造にはたす音楽ホールの役割
 第1節 双方向型鑑賞事業の設計と実践
 第2節 市民・芸術家による協働の音楽へ挑戦
 第3節 シュガーホールがもたらした地域文化の変容
第4章 音楽鑑賞への柔らかなアクセスとアート・リテラシー
 ―観客開発とネットワーク形成のための音楽企画―
 第1節 伝統芸能とオーケストラのコラボレーション
 第2節 ポップ・ソングをクラッシック・ピアノへ
 第3節 オペラか演劇か ―音楽劇「モーイのとんち」―
 第4節 観客開発とネットワーク形成―ミュージッキングのすすめ―
第5章 音楽ホールがはたす芸術概念の拡大
 第1節 間テクスト性による音楽領域の拡大
 第2節 地域の音楽ホールにおける音楽家の役割
 第3節 市民社会における芸術概念の拡大
 第4節 地域社会における音楽ホールの課題 地域ホールへの展望
あとがき